和育道〜wa-iku〜

賢者名鑑 / 中国

荘子

そうし(荘周)

紀元前4世紀ごろ — 没年不詳|宋の蒙(現在の中国・河南省周辺)

無用の用 ── 役に立たないものの、役目

荘子の記事の挿絵
曲がっていて材木にならない大木。役に立たないから、伐られずに残った(挿絵:和育道)

どんな人か

老子と並ぶ道家思想の代表的な思想家です。二人あわせて「老荘思想」と呼ばれ、のちの禅や日本の文化にも大きな影響を与えました。

彼が説いたのは「無用の用」——役に立たないものにこそ価値がある、という逆説でした。「役に立つこと」だけを追う世界に、真正面から異を唱えた人です。

基本データ

生まれ
紀元前4世紀ごろ出典3中国・戦国時代。生没年には諸説あり
没
没年不詳出典3没年を伝える確かな記録が残っていない
生まれた地
宋の蒙(現在の中国・河南省周辺)出典3
氏名
荘子(そうし)。名は荘周(そう しゅう)出典3
分野
思想家(道家)出典3老子とあわせて「老荘思想」と呼ばれる
主著
『荘子(そうじ)』出典3寓話を通して思想を語る独特の文体で知られる
無用の用
役に立たないものにこそ価値がある、という逆説的な思想出典3
宰相の辞退
楚の王から宰相に招かれたが、束縛を嫌って辞退したという逸話が残る出典3
有名な寓話
「胡蝶の夢」「大鵬」など出典3その自由な発想は、後世の芸術・文学・禅思想に深く影響を与えた

予定が空いていると、不安になりませんか

予定が空白だと落ち着かない。何もしていない時間に罪悪感がある。——そんな感覚を、二千三百年前に正面から否定した人がいます。

「無用の用」。役に立たないと思われているものにこそ、本当の用がある。彼はそう説きました。

たとえば大きな木。曲がっていて材木にならないから、誰も切り倒さない。役に立たないおかげで、長く生き、大きな木陰を作る。役に立つものは、役に立つがゆえに使い潰されるのです。

楚の王から宰相に招かれたとき、彼は辞退したと伝えられます。束縛を嫌ったのです。地位という「役に立つ場所」を、自分から手放した。

「胡蝶の夢」——夢で蝶になった自分と、いまの自分のどちらが本当か。「大鵬」——巨大な鳥の物語。寓話を通して語る独特の文体は、後世の芸術・文学・禅思想に深く影響を与えました。頑張りすぎる私たちの肩の力を、二千三百年越しに抜いてくれる思想です。

この人の言葉

無用の用出典3『荘子』に伝わる思想。役に立たないと思われているものにこそ、本当の用がある

ゆかりの地

—

宋の蒙(現在の中国・河南省周辺)出典3

出身と伝えられる地。

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出典

  1. ウィキペディア「荘子」
  2. 和育道「荘子「無用の用」――予定が空いていると、不安になりませんか」(記事本文の表記に準拠)

数字や表記は、記事本体に合わせています。出どころで食い違うものは、両方を併記しました。