小平奈緒――肩書きが変わっても、自分は続いていく
慣れた役割を離れると、できないことが急に増えるように感じます。競技生活を終えた小平奈緒の「知るを愉しむ」という軸から、切り替えの時期を考えます。
CHAPTER
人を育てる・指導・コーチング・組織づくり
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慣れた役割を離れると、できないことが急に増えるように感じます。競技生活を終えた小平奈緒の「知るを愉しむ」という軸から、切り替えの時期を考えます。
試合に出る前から、閉ざされた入口がある。ジャッキー・ロビンソンの歩みから、競技の中で人を敬うとはどういうことかを考えます。
箱根駅伝の創設、足袋の改良、練習法を本に残したこと。金栗四三が次の世代へ用意した、努力が実るための準備をたどります。
会社を始めるとき、何を最初に言葉にするのか。井深大が書いた設立趣意書には、働く人と、その力を生かす場所への願いがありました。
名捕手であり監督でもあった野村克也は、言葉を野球の力として捉えていました。ミーティングに残された学びから、教える側の伝え方を考えます。
去年のトウモロコシは、膝の高さで止まって一本も実りませんでした。原因は種でも水でもなく、土の深さでした。今年は50センチ掘り直し、苦土石灰と牛ふんを入れてから種をまきました。結果は——実りました。生で食べたら、めちゃくちゃ甘かった。ただ、実は小さかった。畑で気づいた「積小為大」の話です。
体育館の保護者席から見ていると、出ている子より出ていない子を目で追ってしまう。帰りの車で、何を言えばいいのか。バスケットボールを教える側から書きます。ベンチには仕事があります。ただし、そこに安住してもいけない。相反する二つを、同時に渡したいという話です。
自分の代ではうまくいったのに、引き継いだ人の代で元に戻ってしまう。240年前、17歳で破綻寸前の藩を引き継いだ殿様は、自分の生活費を7分の1に削り、鍬を持って田に入りました。そして家督を譲るとき、次の代を縛る三か条を残します。やり方ではなく、目的を残した人の話です。
先週の甲子園決勝、智弁和歌山が5年ぶりの優勝。その試合でベンチにいなかった人がいます。甲子園出場38回・春夏通算68勝の歴代最多監督、高嶋仁。「強打智辯を作ったことは1回もない」「甲子園は自由にさせる」。厳しさで土台を作り、本番では手を離す——48年握り続けた人の、離し方の話です。
日米通算4367安打。ギネス世界記録に認定されたその数字を達成したとき、彼が誇りに置いたのは記録のほうではありませんでした。「4000本のヒットを打つには、8000回以上の悔しい思いをしてきているわけです」。打率3割は、裏を返せば10回のうち7回は失敗しているということ。一流とは勝ち続ける人ではなく、負けの量に耐えられる人なのかもしれません。
失敗を、いつまでも引きずってしまう。そんな夜に。テニスの王者フェデラーは1526試合を戦い、勝率はほぼ80%。ところが獲得したポイントの割合は、わずか54%でした。あの王者でさえ、半分近くは失っている。僅差を生んだのは技術ではなく「終わったことは、終わったこと」と切り替える力でした。ラケットを投げていた少年が、最も落ち着いた王者になるまでの話です。
部活を引退した子が、スマホばかり見ている。昼まで寝ている。つい「怠けている」と思ってしまいますが、本人の中にあるのは「何から始めたらいいか、分からない」かもしれません。引退の日、子どもは習慣・居場所・目標を同じ日に失っています。二宮尊徳の「積小為大」を手がかりに、親が渡せる三つの箱——移植・試す・返す——を書きました。
「あの人は、言っても動かない」――そう人のせいにしたくなる前に。問題は人ではなく、仕組みの側にあるとしたら? バングラデシュの村で、42世帯に必要だった金額はたった27ドルだった。担保も契約書もない銀行を作り、返済率98%超を実現した経済学者の話。
一年やっても、二年やっても成果が出ない。周りの視線が痛い――そんな時期を、どう過ごすか。就任から三年間無冠で「さらばファーギー」と横断幕を掲げられた監督が、その後26年半で38個のタイトルを獲った。叩かれていた三年間、彼がしていたのは"十年後への投資"だった。
どうしても敵わない相手がいる。身長158センチ、いじめられていた少年は、その悔しさから「柔術」を「柔道」に変えた――嘉納治五郎。精力善用・自他共栄。勝つための技術を、人を育てる道へ。
「本番に弱い」のではないかもしれません。勝つ軍は、勝てる状態を作ってから戦う――孫子いわく、勝負は始まる前にほぼ決まっている。2500年前の兵法書に学ぶ、準備の力。
リーダーは割に合わない――そう感じたことはありませんか。1000年前の范仲淹が遺した「先憂後楽」=人より先に憂い、人の後に楽しむ。報われなさが誇りに変わる、リーダーの覚悟の言葉。
たった2年半、29歳で処刑された教師・吉田松陰。それでも松下村塾から明治維新の志士が巣立った。人を動かすのはテクニックではなく真心だった――「至誠」に学ぶ、人を育てる情熱。
論破では人の心は動かない。2400年前のソクラテスが実践した「問いかけ」の対話術=産婆術に学ぶ、人の心を開き、場を育てる問いの力。
イエローハット創業者・鍵山秀三郎。誰よりも早く出社し、素手でトイレを磨き続けた経営者が掲げた「凡事徹底」。当たり前を、誰にもまねできないほど徹底してやり抜く――その平凡に見える生き方に、本物の力の育て方を学びます。
得点王を一人も出さずに8連覇。NBAの伝説的名将レッド・アワーバックが遺したのは、トロフィーの数ではなく「勝ち続けられる文化」でした。個人の寄せ集めではない、強い組織のつくり方を学びます。
江戸時代の禅僧・良寛。大きな寺も名声も求めず、子どもと手まりで遊び、月を眺めて暮らした彼の「一日一生」。今日という一日を一生のように丁寧に生き切る知恵を、忙しい現代へのヒントとして紹介します。
NBAの名将、収容所を生き延びた精神科医、経営の神様、2500年前の思想家、江戸の農民。時代も分野も違う5人の天才が、それぞれの人生をかけてたどり着いた「たった一つの真実」を解き明かします。
「もっと勉強してからにしよう」と発信をためらうあなたへ。学ぶこと・考えること・伝えることをひとつの循環として捉えた孔子の教えから、完璧じゃなくても発信していい理由を学びます。
学歴も体力も後ろ盾もなかった松下幸之助が、なぜ世界的企業を築けたのか。人を信じ、長所を見て育てる——人の活かし方を、その生涯から考える。
小さな努力は無駄なのか。孤児から数百の村を救った二宮尊徳の「積小為大」から、地道な積み重ねが持つ本当の力を考える。
「勝て」と言わず、過程と基本を徹底して史上最高の指導者になったジョン・ウッデン。その哲学から「人を育てる」本質を考える。
信念を曲げずに乱世を生きた孔子。「和して同ぜず」を格言ではなく一人の人間の生き方から見つめ、違いを保ったまま調和する生き方を考える。
高校時代、ある世界基準の外国人指導者から受け取った「志と情熱」。分解練習の哲学、合宿で芽生えた“I Love Basketball”という感覚、そして受け取ったものを次世代へ継承する——指導者として歩む原点。